● AM 06:00 多田港の朝、本日は先ず赤泊まで移動します。
駐車場で車中泊する許可は貰ってはいたものの、やはり善意の個人ボランティアです。甘えはいけません。やはり、昨日下見しておいた赤泊の公園に引越しすることにしました。
日曜日の朝7時前の移動ですから、狭い道もナンのその!一台も対向車に行き会うことなく赤泊港までやってまいりました。早速窓全開で朝食ですが、朝一番?の寺泊行きのフェリーが今、出航してゆきました。
本日は、この先の小木まで行く予定です。
小木周辺も見所は多いらしいんですが、佐渡観光も残りは今日一日となりました。
名残の佐渡をゆっくり楽しみましょう。
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● 小木へ
地図を見ると、赤泊港から小木港までは道幅も広く、海岸沿いの一本道になっているようです。ゆっくり走っても30分とは掛からないでしょう。
カミさんが、「ねぇ〜たらい舟に乗るのぉ〜お父さんの体形でも乗せてくれるかな〜」などと、軽口をたたいているが、風景がひなびた漁村から近代的な公園のように整備されたフェリー乗り場へとやってきた。
ひと通り埠頭や漁港、フェリー乗り場や商店街などを走ってみて、小木の雰囲気を掴んでおいて、もう少し先へ行くことにする。綺麗な公園の様に整備された小木港の一角に遊覧船や観光船の乗り場がある。
「へぇ〜気あるんだねぇ〜!随分並んでるなぁ〜」と、思ったら、そうではない。この列はたらい舟の順番待ちをしている列だった。
真野方面から走って来たこの国道350号線は、ここ小木港からフェリーに乗って直江津へと繋がっている。
フェリー航路に国道350号という番号がふってあるのがナンとも不思議なんですが、海路が国道指定されているのか?どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら、お教え下さいませ。・・・(^_^
ゞ
そう言えば、竜飛崎に行った時も何処かに階段の国道があった様な気がしましたが・・・(^_-)-☆
さて、小木の町を出る所に「おぎの湯」という日帰り温泉を発見した。駐車場も大きそうなので、午後にでもこの温泉に入りに来ようと思う。
ここから先、沢崎の灯台まで行くつもりでいるが、見所は時季を外した「海潮寺の御所桜」・「矢島・経島たらい船」・「小木民族博物館」・「千石船展示館」・「船大工の里:宿根木地区」などがある。
先ずは「海潮寺の御所桜」から、寄ってみよう。
● 「海潮寺の御所桜」そして「矢島・経島たらい船」へ!
「海潮寺」は、何処の田舎にもあるようなごく普通の村のお寺という感じがしますが、どっこい佐渡のお寺は侮ってはいけません。
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佐渡のお寺はどこでもそれなりに想像もつかないほどの由緒と歴史があるんです。
この「海潮寺」も外見は田んぼの中にある普通の村のお寺ですが、なんと境内に植えられた桜は順徳上皇自らお手植えされたという有名なお寺なんだそうです。
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カローラクラスなら、このお寺の横道から景勝地の「矢島・経島」方向へ降りられそうですが、我がキャンカーでこの先は、ちょっと狭そうだ。少し先に観光バス用の大きな駐車場があるらしいので、そちらに廻ることにする。
ミニうんちく・・・
ここ「矢島・経島」には、文永11年(1274年)日蓮聖人の御赦免状を持った高弟の日朗が嵐の中この地に漂着し、読経をしながら一夜を過ごしたという経島がある。
また、その昔良質の矢竹が自生していたという矢島、さらに、たらい舟で18時間も掛けて恋しい人の待つ柏崎まで渡ったという「佐渡情話」で有名な「お光の碑」などがある。
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● 岩屋山石窟と幸福地蔵
さて、定期観光バスの様にチョコチョコと、小木・宿根木の観光コース?を訪ね歩いていますが、矢島・経島から宿根木方面へ向う途中、右手の山の中腹に巨大なお地蔵さんを発見しました。
このお地蔵さんはその名を「幸福地蔵」というらしいんですが、右折するタイミングを掴めずにうっかり行き過ぎてしまった。まっ、それが幸いしたかどうか分かりませんが、少し先を右折して田んぼの中を走って戻る途中に「岩屋山石窟」と書いてある何やら旧跡らしき所に出て来た。
ここには観光客用の駐車場などと洒落た場所は無いが、ちょっとした道路脇のスペースに車が置けそうなので、路上駐車して見学に行ってみることにした。可愛らしいお地蔵さんはともかく、こちらは昼なお暗い洞窟である。
解説の立て札によると、洞窟内には平安時代とも室町時代の作ともいわれる半肉堀の摩崖仏が在る。洞窟内部には囲炉裏も切ってあり時折信者が来て念仏を唱えておこもりをするらしい。
この岩洞窟の奥の方は何処まで続いているか未だ調査すらされていないそうです。
● 「小木民族博物館」・「千石船展示館」・「佐渡国小木民俗博物館」にやって来ました。
次に立ち寄ったのが「千石船展示館」と、古い学校の校舎をそのまま利用している「佐渡国小木民俗博物館」です。
千石船(復元された白山丸)は年に一度屋外展示されるそうですが、順風満帆の風を受けた姿はさぞ美しいことでしょう。
そして、「佐渡国小木民族博物館」の方は、古い学校の校舎をそのまま生活文化用品の展示場として利用している建物と、漁具や農具などを展示している最近の建物とで構成されている。
どちらも30年からせいぜい古くても100年ぐらい前の物ばかりで、私達夫婦は同い年なんですが、身の回りにあった物や生活用品など随分違うんですね。(^_^
ゞ
カミさんは中伊豆の田舎育ちなモンですから、「あれもこれも、つい先日迄使っていた物ばかりよ!」って、いってましたけど、よくこれだけ集めましたね。
また、皆さん捨てずによく持ってましたね。ここはホンとに楽しい展示館で、時間が経つのも忘れてあっと言う間にお昼になってしまいました。
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・・・・・ミニうんちく・・・・・
ここ宿根木出身の蘭学者に柴田収蔵という人がいて、日本海という言葉は江戸末期この人により名付けられ、地図や海図に書き込まれてるようになったそうです。
今じゃ、どこかの国が「東海(とんへ)にしろ!」って、なにやら騒がしいですが・・・(^_-)-☆
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● 「船大工の里:宿根木」、町並み保存地区へ・・・
さて、元学校校舎である「佐渡国小木民族博物館」の道を隔てた真ん前に宿根木郵便局がある。
そういえば先日何気なく見ていた旅番組でこの宿根木を紹介してたんですが、この郵便局では屋根を葺く木っ端に文字や絵を書いて送れるようになっているらしい。
土日は郵便局がお休みなので今回は諦める他ないが、残念だ。ちょっと見てみたい気もした。
現存する船大工建築の町、宿根木の集落へはここから車で1分、歩いて3分ぐらいでしょうか。郵便局の正面に見える佐渡国小木民俗博物館の横にある石畳の道を降りれば行ける。見事な石畳なっているが、階段の高さや幅の具合が無理なく楽に歩けてちょうどいい。
2〜3分で宿根木集落の裏手、白山神社の前に出た。板張りの住宅の壁の色がナンともいえないいい雰囲気をだしている。微かに潮の匂いがしているので海はもうすぐそこまできているんでしょう。
近所の子供だろうか「こんにちは〜!」と、元気に挨拶してくれた。声を掛けられて、こちらも「こんにちは〜」と、挨拶を返したが、こんな当たり前のことが妙に恥ずかしかったり、嬉しかったりすいんだから、ギスギスした都会に住む人間は困ったもんですね。
保存された町並みの狭い路地を抜けると、やがて空が開け海岸に出てきた。海岸に出る手前に何軒か食堂があるが、今日は日曜日ということで 「味処・宿根木」
というお店一軒しか開いてないらしい。
ラーメンや手打ちそば、おにぎり等をご夫婦だけで一生懸命お客さんをさばいているが、勿論この家も宿根木ならではの建物です。
海岸をぶらぶら歩きながら、もう少し先の方迄行きたい衝動に駆られたんですが、もう後半日しか残ってないので、これ以上観光して歩くのはせからしい。
沢崎の灯台や鼓童村など行く気になれば行かれるでしょうが、夕方のフェリーの時間までさっきの「おぎの湯」で、ゆっくりすることにした。
● 再び小木のフェリー埠頭
佐渡観光の最後の地をここ小木にして本当に良かった。私はこの小木という町が佐渡の中でも本当に佐渡らしい所だと思いましたが、皆さんは如何でしょう。
「おぎの湯」で、の〜んびりした後、小木漁港から小木港へと再び戻ってまいりました。
そういえばフェリーにはキャンセル待ちという手がある。だめで元々どうせどこかに駐車しなけりゃならないので、それならキャンセル待ちの列に並んじゃえ〜・・・というこで、予約は19時20分になっている。
17時発の列に並んだが、同じことを考える人がもう既に5台いた。
寺泊・赤泊航路のような小さな船では無理ですが、私の経験では万トン以上のフェリーなら満席状態の便でも普通乗用車5〜6台分のスペースは必ず空いている。
丁寧に詰め込めば10台以上余分に乗れることだってあると思います。特に大型の需要が少ないお盆休みの時期などは、もっと乗れることだってあるんじゃないか?と思うんですが、如何でしょう。
まっ、だめで元々最終便の切符は持っているので、安心はしている。
4時頃までその辺をうろついてこようと思う。朝方通った時もだいぶ長い列ができていた小木港の 「たらい舟」 乗り場ですが、今も相変わらず順番待ちの列が長い。
今日は城山公園の遊歩道を歩くほどの時間はないが、犬連れで散歩したら良さそうである。次回また来る機会があったら是非歩いてみたい。
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市の建物の前に金髪・茶髪の若い人達が大勢たむろしているが、昨日の畑野・多田地区と同じように、この小木地区も成人式だったんだろうか。
そういえば一昨日の佐和田の海岸で出会ったあの街宣車モドキも成人式で島に帰ってきた子達だったんだろうか?・・・ ナンか何処でも同じ事やってて、能がないね〜!
5時の便の乗船が始まったらしい。そろそろ車に戻っていた方がいいかも知れないと、キャンセル待ち列に戻ると何か先程とちょっと様子が違う。5〜6台目だった私の車の後ろに2〜30台は並んでいる。
「うそ〜っ・・・」いくらなんでもそんなに乗れないだろう。と思いつつ、どうせ帰るのなら早く帰りたいのはみんな同じ、この便に乗れれば今日中に何とか我が家に辿り着けるという人も、大勢いるに違いない。
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正規の順番待ちの車が全部積み込まれ、いよいよキャンセル待ちの番だが我々の後ろの人が言っていた「大丈夫!このぐらいならみんな乗れるよ!・・・」って、その人はいつもこの便を利用しているらしく余裕の表情をしていた。
そんな話をしたいたら係りの人が「行って〜!」と、合図している。どうやらこの便に乗れそうだ!ラッキー (^o^ V
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● 妙高高原へ寄り道!
といっても私達は我が家に直行する訳ではない。赤倉でスキーロッヂをやっている友達の所へ寄るために、今回わざわざ直江津に着く航路を選んだという訳で、本来の便だった場合、直江津港に10時着の予定だったので何処か赤倉の近くでキャンプして翌日行く予定だった。
しかし、思いがけなく8時前に直江津港に着くことができたので、失礼とは思いつつ今夜の内に行ってしまうことにした。今は高速道路が開通し、こんなポンコツでも直江津から赤倉まで1時間足らずで行ける。
上越インターに出る手前の国道18号沿いの大きなスーパーに寄って、買い物を済ませると一気に妙高高原を目指した。
予定通り9時前には赤倉に到着して用事を済ませたが、たった一人でロッジを守っているおかあちゃんが、「泊まってけ〜!」というのを「今日中に帰りたいから、ごめんね〜」
と、出てきてしまった。
さびしそうな顔がバックミラーに写っていたが、振り返らずに窓から出した手を振って挨拶し、夜の上信越道を飛ばしてゆく。これから、どんなに頑張ったって、我が家まで辿り着ける訳ないが・・・
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