● AM06:30(稚内市)⇒ 稚内港フェリーターミナルを出港し、礼文島香深港を目指す。
昨日、フェリーの切符を買いがてら、窓口の人に「キャンピングカーでこの二つの島をどう観光したら一番効率がいいですか?」と聞いたんですが、そういう質問をする人が少ないのか?あるいは新人なのか?面倒くさいのか?分かりませんが、返事がないので質問を変えて、「礼文島は一日で観光出来ますか?」というと、「人それぞれです!」だっていう。
まぁ〜、それはそうなんでしょうが、「ゆっくり観光するなら漁師民宿にでも一泊して、美味しいお魚でも召し上がったら如何ですか?」とか、「お急ぎなら車で半日もあれば島内を一周観光出来ますよ。」とかが、こういう観光客相手の仕事をしている人の返事というもんではないでしょうか。
まっ、私の訊き方が悪かったのかも知れませんが、忙しいなら「すみません、ここは切符売り場なんで、観光案内所の方へお願いします。」とか言ってくれた方が、まだ印象が良かったと思います。
まっ、私の他に並んでいる人は居ませんでしたけどね。話が通じないので、とりあえず朝一番のフェリーで礼文島へ渡り、島へ降りてから様子を見ながら行き当たりばったりで観光することにしました。
お世話になったのは「ハートランドフェリー」という船で、今回の稚内〜礼文島〜利尻島〜稚内という三角航路の他に、次にお世話になる予定の瀬棚〜奥尻島〜江差という航路も同じ会社が運航しています。
フェリーは平成20年の就航で、全長95.7m、幅15m、定員は約500名で、大型車を21台、普通車を55台積めるという大きさです。
幅があるので空いていれば船内で転回できますが、通常バックで乗船します。
料金や船の状況などの詳しい情報は「ハートランドフェリー」のオフィシャルページをご参照頂くとして、我が家は三角航路という二つの島を巡って元の稚内に戻るという航路を選びましたので、往復割引が適用されました。
それでも夫婦二人でキャンカーに乗って行くと、6万ぐらいの船賃が掛かります。
まっ、後で気が付いたんですが、キャンカーは稚内に置いて島へは身一つで渡り、向こうでレンタカーを借りて観光し、必要があれば漁師民宿などに泊まって美味しい魚介類をたらふく食べても、料金はそれほど変わらないかな?と思いました。
次回島へ渡ろうと計画されている方は、ご参考までに!…(^_-)-☆
稚内港を AM06:30 に出発し、礼文島の香深港に AM08:25 に到着しました。約2時間の船旅でしたが、お天気がイマイチの割には海は穏やかで、とても快適でした。
● AM09:00(礼文島)⇒ 先ずは、島の南側にある「北のカナリヤパーク」へ向かいます。
島の地図を見ると、礼文島には車を使って島を一周する道は無く、東側の海岸線に島の南から北まで繋ぐ道が一本あるきりです。
一日がかりのトレッキングやハイキングコースとして遊歩道の様な道はあるようですが、今回はそんな装備や支度はして来てませんので、トレッキングはパスします。
礼文島着の香深港フェリーターミナルは島の南側にあるので、船を降りたらこの南側から観光しようと思います。先ずは、映画「北のカナリヤ」のロケ地「北のカナリヤパーク」へ、再び吉永小百合さんに会いにゆきます。
フェリーターミナルから5分程走ると赤い可愛い屋根が見えてきます。映画は、日本最北端の離島にある分校に赴任してきた教師と6人の生徒達の物語です。
係の人が、「天気が良ければ目の前にドーン!と利尻富士が見えるんですよ!」と言ってましたが、カミさんの目線の先がそうみたいです。残念ながら今回の旅ではそんなのばっかりです。
● AM09:40(礼文島)⇒ 礼文島の最南端「カランナイ岬」、車はここまでです。
「北のカナリヤパーク」を出て更に南へ向かうと「知床」という漁師町に入ります。キャンカーの方は少し道が狭いので、民家の庇に注意が必要です。
生活道路を横切ってお邪魔しているので徐行して走ります。申し訳ありません。
礼文島を南北に貫く唯一の道道40号の南側の終点(始点かも)がここ「カランナイ岬」で、岬の観光駐車場というよりは、行き止まりの転回場所といった方がいいのかも知れません。
軽ならもう少し行けそうですが、定かではありません。普通車なら10台位は置けそうな広さはありますが、駐車している車は転回するのに邪魔です。
この辺りも「知床」と云うんですね。トイレはありませんし、この先は「私有地」となってますので、ここではキャンプや車中泊は出来ません。
● AM10:00(礼文島)⇒ 礼文島の目玉企画?観光施設「うにむき体験センター」です。
最南端の知床で行き止まりのため転回し、再び先程フェリーが着いた香深の港町を通って島の中程の起登臼(きとうす)という所にやってきました。
ここにカミさんが観光パンフレットを見て是非やってみたい!行ってみたい!と言っていた「うにむき体験センター」があります。ちょうど今、観光バスが出て行きましたので、空いているでしょう。
駐車場の後ろにある階段状の建物は、おそらく津波の際の避難路ではないか?と思います。

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礼文島船舶漁業協同組合で運営しているという観光施設「うにむき体験センター」は、礼文島でウニのシーズン中ならいつでも新鮮なウニを自分で殻をむいて食べることが出来るそうです。
利尻昆布のみを餌に育ったというこの島のウニは、最高に美味です。料金は一個というか、一回の殻むきで¥800円です。
右上の写真で、カミさんが持っている赤い道具がウニ剥きの器具で、ウニの真上から垂直に強く差し込んで、とんとんしてから力を入れて押し広げます。
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次に殻から身をそっと取り出して笊に取り、海水で筋やら内臓やらを奇麗に洗ってそのまま口に放り込みます。
お楽しみはホンの一瞬!ホンの一口で、食べたのは気のせいだったかの様に終わりますが、甘く切ない磯の香りが口いっぱいに広がって、なんとも幸せな気分になりました。
売店で手に入るお土産も、ウニを始め利尻昆布、カニ、ホッケ、ニシン、エビ、タコ、鮮魚、魚卵類、アワビ、ホタテ、その他の加工食品や珍味等々・・・色々あります。
● AM10:30(礼文島)⇒ お次は「高山植物園」です。
礼文島には、フラワーアイランドという二つ名があるそうですが、島が独特の冷涼気候のため、たくさんの高山植物の宝庫となっているのだそうです。
この「礼文島:高山植物園」では左下の写真の 「レブンアツモリソウ」を始め、季節ごとに咲く50種類2万本の可愛いく可憐な高山植物が管理栽培されているそうです。
● AM11:00(礼文島)⇒ ここは、礼文島北部にある蟹の鋏の様な二つの岬の一つ「金田ノ岬」です。
特に何もない所ですし、観光地でもない普通の岬です。コメントも特にありませんし、出来ません。 |

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● AM11:20(礼文島)⇒ こちらがその蟹の爪のかたわれの「スコトン岬」です。
「スコトン岬」とは、漢字で「須古頓岬」と書くらしいんですが、本来はアイヌ語で「シコトン・トマリ」と言うらしく、「大きな谷にある入江」という意味らしい。天気が良ければ「樺太」まで見える!らしい?が、ここでもまた、らしい?で終わりそうだ。
向こうに見える島は「トド島」というそうですが、灯台があるものの無人島だそうです。もしも礼文島に泊るならここがいいでしょうか?「アザラシの見える宿:島の人民宿・スコトン岬」です。
● AM11:50(礼文島)⇒ やって来たのは「ゴロタ岬」です。
島の北端にある「スコトン岬」から、少し西側に回り込んだ所にある景色の良い「ゴロタ岬」へやってきました。岬の先端まで少し歩いてみましたが、時間があれば釣りがしたい所ですね。何が釣れるのかな?
● PM12:30(礼文島)⇒ 再び香深港に戻り、フェリーターミナルで昼食です。
急いで観光した訳ではありませんが、礼文島は南北29キロ・東西8キロという小さな島です。
トレッキングや島巡りのハイキングコースを歩いたりしない限り、自家用車持参で渡って来たなら、半日あれば十分見所の観光地を回れます。(こういう情報が欲しいんですよね。)
● PM13:25(礼文島)⇒ 香深港から、利尻島の鴛泊港に向け、再びハートランドフェリーのお世話になります。

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礼文島から利尻島に渡るフェリーは、東京湾を渡るフェリーとだいたい同じ約45分の船旅です。
またバックで乗船するのかな?と思っていると、係の人が「頭からどうぞ〜!」って合図してます。
本日、この時間の便のカーデッキは写真でお分かりの様に、大型はいませんしガラガラに空いてます。
乗船すると、空っぽのカーデッキの中の広い所で車両をUターンさせて、車両の向きを後ろ向きに直して船の中央に駐車します。
写真やビデオをご覧下さい。本日はたったの4台です。これじゃ〜!商売になりませんね。
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● PM14:10(利尻島)⇒ フェリーは定刻通り「利尻島」に上陸です。
地図を見ると、「利尻島」には「礼文島」とは違い、一周約60キロの周回道路があります。
ほぼ丸い形をしたこの島は、東南側が道道108号で、西北側が105号となり、それぞれ利尻富士町と利尻町となってます。島の中心に1721m の利尻山がありますが、登山道を除いてどうやら横断する道路はないようです。
島を一周するのにどれくらいの時間が掛かるのか分かりませんが、ただ走るだけなら2時間足らずで一周してしまいそうです。本日は島に一泊の予定ですので、先ずは時計回りにゆっくり走り出しましょうか。
鴛泊港を出て道道108号をおよそ5分で「姫沼 ⇒」との案内表示があり、そこを右折するとすぐに急な登り坂になります。大きく右にカーブする、そのオーバーハングが下の写真の「姫沼展望台」になってます。
お天気はい〜んですが、薄い雲が多く、眺望は写真の通り!です。残念〜ん!
● PM14:30(利尻島)⇒ ここが噂の景勝地!「姫沼園地」にやって来ました。
利尻島観光で一番人気!と言われている「姫沼」にやって来ましたが、さすがに人気の観光地です。先ほど着いたフェリーターミナルで観光客を待ち受けていた観光バスが、すでに到着していました。
「姫沼」は、利尻富士の北側の原生林の中にぽっかりと佇む周囲約1キロ程の神秘的な小さい沼です。
行く手の木道に観光バスの団体が団子状態で数組たむろしているのが確認できますが、かなり年配のグループらしくの〜んびりした縦長になってます。どうやらあの状態ではすぐに追い着いてしまいそうです。
この「姫沼」は、20分程で一周できる様ですが、狭い木道のため前の団体にとうとう追い着いてしまいました。
お年寄りのグループで、「お先にどうぞ〜!」と言われましたが、少し先にも同じ様な団体の人達が何組か見えましたので、案内をしているバスガイドさんの名調子を聞きながらご一緒させて頂こうと思います。
「姫沼」は、高山植物の宝庫でもあり、ガイドさんが名前や花の特徴など一つ一つ丁寧に説明してくれていましたが、特徴ある色と形をしている「ザゼンソウ」や「水芭蕉」以外、殆んど覚えてませんね。
ここに、利尻島花菜図鑑のリンクを貼っておきますので、お時間と興味のある方は、申し訳ありませんが、そちらで調べてくださいませ。
ホンの一瞬ですが、雲がさぁ〜っと流れて利尻富士がポッカリ現れました。少し風があって沼がさざ波立ってましたので、逆さ富士は見えているんですが、惜しくも綺麗に見られませんでした。
しかし、本当にいい景色!というのは心が洗われる様な爽やかな気持ちにしてくれますね。
● PM15:20(利尻島)⇒ ここが「野塚展望台」です。
ここには、野塚岬、ラナルド・マクドナルド(密入国したが日本で最初の英語教師となった人)の上陸記念碑などがあります。カミさんの後ろには、ペシ岬や鴛泊港が見えてます。ここからの利尻富士も綺麗です。
● PM15:45(利尻島)⇒ ここは、島の鬼脇地区にある「利尻島郷土資料館」です。
鴛泊港から時計回りで島を約3分の1程走った所に鬼脇港を中心とする小さな町があり、その少し内側に「利尻島郷土資料館」があります。駐車場は、目の前にあって入館料は¥200円です。
島の歴史や成り立ち、先住民の生活模様やニシン漁の漁具の展示、島の人達と熊やトドとの関わりなど、非常に興味深い展示がありますので、「利尻島」に来たらここは是非ご覧下さい。

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この北海道の旅もそろそろ終盤に差し掛かろうかという頃、夕方のニュースを見ていたら、ナンと、利尻島で熊の足跡が見つかったという。
これはどこかで聞いた話だな?と思ったら有りましたよ!この「利尻島郷土資料館」の入館券に写っていた写真が明治45年に泳いでこの島まで渡ってきたという熊の写真でした。
餌を求めて泳いだのか?メスを求めて泳いだのか?一番近い所でも20キロもあるといいます。
100年以上も前の話ですが、やはり泳ぎの得意な熊がいたんですね。その熊の子孫でしょうか。
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島には熊どころか蛇もいないから、安心して山に入れると言ってましたが、ちょっと心配してます。 |
● PM16:15(利尻島)⇒ ここが、「オタトマリ沼」です。
先程の山の中にある「姫沼」に比べると、やや観光化されていて、お店などがあってオープンな感じのする「オタトマリ沼」ですが、大きさはだいたい同じぐらいだそうです。
沼の周囲は遊歩道になっていて、ぐるりと歩けるようになってますが、ここは、なんといっても北海道のお土産で一番人気の 「白い恋人」のパッケージの写真の撮影地として有名なんですね。
この先、観光シーズンになるとバスで乗り付けた観光客でいっぱいになるそうですが、上の写真でお分かりの様に、私達がここに来たタイミングで利尻富士は全然見えません。残念〜ん!
● PM16:40(利尻島)⇒ ここが利尻島南端の「仙法志御崎公園」で、ここでちょうど半周です。
先程「姫沼」で一緒だった観光バスの団体の人達と、ここでもまたお会い出来ました。(^_-)-☆
ここでは荒々しい磯の砕け散る波越しに見事な稜線を描く利尻富士が見えます。また、岬にはアザラシのプールがあって餌やりをすることも出来ますし、売店では利尻昆布の加工の実演や剥き立てのウニの販売もしています。
● PM17:00(利尻島)⇒ 奇妙な形をした岩群です。
島を半周し、利尻富士町から利尻町に入り、沓形港に至る手前に奇妙な形をした岩群があります。
まっ、どこにでもある例のゴジラ岩とかゴリラ岩の類だろうと、「ここは通過するよ〜!」というと、カミさんが「せっかくだから写真だけ撮る!」というので、仕方なく路上駐車です。

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つまらない写真で、すみません。m(__)m |
● PM19:00(利尻島)⇒ 本日の温泉は「利尻ふれあい温泉」で、お宿は「沓形岬公園」です。

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利尻島の周囲は約60キロといいますが、午後二時過ぎに渡って来てゆっくり観光してきたにも関わらず、もう既に観光終了まじかとなり、島の3分の2程走ってしまいました。
本日の宿泊予定地は、島の最西端にある「沓形岬公園キャンプ場」にお願いしようと思ってたんですが、広い岬の先にあるキャンプ場には誰もいませんし、トイレも閉まってますので、まだシーズン前なんでしょう。
特に急ぎ旅をしている訳ではないんですが、何故か渡って来た島の誰もいないキャンプ場で断りもなくの〜んびりする気にはなれないですね。
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まっ、とりあえず岬近くの「利尻ふれあい温泉」でひと汗流し、湯上りに再度沓形岬の周辺を回ってみましたが、車中泊に適しているのは右の地図に印した☆マークの所、沓形港フェリーターミナルの駐車場でした。
すでに用の無くなったこの時間帯の広〜いフェリーターミナルの駐車場には車が一台も止まっていませんし、観光客相手の売店も暫く開店していた雰囲気はありませんが、この場所が静かなのは間違いないようです。
まぁ〜、誰もいないキャンプ場に断りもなく車中泊するよりも、ここの方が良さそうです。
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